The 37th Annual Meeting of the Japanese Association for Group Psychotherapy
日本集団精神療法学会 第37回学術大会

 大会2日目のシンポジウム「考え続けるコミュニティ」で放映を予定していたBob Hinshelwoodさんのビデオ・プレゼンテーションをこのページから公開します(下記の「動画はこちらから」からどうぞ)
 大会が開催されていれば、同じくシンポジストとして登壇して頂く予定だった鈴木純一さんとの間で刺激的な討論が繰り広げられたことと思います。
 Hinshelwoodさんのプレゼンテーションの日本語訳と鈴木さんの原稿は、学会誌「第36巻2号」に掲載されていますので、合わせてお読みください。
【公開スケジュール】
 2020年12月1日(火)事前参加登録者に公開開始
 2020年1月16日(土)会員に公開開始
 2021年2月28日(日)公開終了

第37回学術大会 企画運営委員会


シンポジウム「考え続けるコミュニティ」

考え続ける空間としての治療共同体 −精神医学・再考−

 Bob Hinshelwood(エセックス大学・精神分析研究センター名誉教授、精神分析家・精神科医)

【大会長による紹介】
 Bob Hinshelwoodさんは、Klein派の精神分析家として著名であるが、1960年代からイギリスの治療共同体に関わりを持ち始め、1993年から1997年は治療共同体の実践で有名なCassel病院で仕事をされた。更に、1996年から1999年の間は、The Association of Therapeutic Communities(現在のThe Consortium for Therapeutic Community)の代表を務められていた。私は、2004年から数年かけて彼の著書であるThinking about Institutions (Hinshelwood, 2001)を京都の研究会の仲間と一緒に読んだ。集団精神療法が治療的に機能するためには、治療グループをとりまく組織の抱える問題を理解する必要があるという問題意識からだったと記憶している。難解な文章ではあったが私に安心感をもたらしてくれた。なぜならば、私の臨床現場で起こっている不可解で不合理な現象に、普遍的現象として言葉を与えてくれたからである。彼は、スタッフ、ひいては組織全体に起こる「防衛」を理解して対処することが、その施設を治療的にすることにつながり、それを可能にする一つの設定が治療共同体であると述べている。
 今回は、精神科医療や精神保健福祉施設等が健康で治療的なコミュティになるために、私たちがいかに考え続けるかについて「組織の無意識」の観点からお話頂くことをお願いしている。(古賀、2020)

 動画はこちらから
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英国と日本の治療共同体の体験から学んだ事

 鈴木 純一(東京集団精神療法研究所(itgip)、精神科医)

【大会長による紹介】
 鈴木 純一さんは、私たちに治療共同体のフィロソフィーを伝え続けて下さっている。ある研究会でおっしゃった「治療共同体は生き方だ」ということばを私は何度も反芻しているが、まだ咀嚼できていない。今回のシンポジウムでは、治療共同体の考えに基づいた日本の精神科病院での実践のご経験から、その過程での困難と成果、そして今後に向けての可能性hopeなどをお話し頂く予定である。鈴木純一さんが翻訳された『治療共同体を超えて』は、私にとっては、迷いが生じた時にそこに戻る道標である。(古賀、2020)

発表内容は学会誌「第36巻2号」に掲載されています



<引用文献>
古賀恵里子(2020)「考え続けるコミュニティ−シンポジウムに向けて−」日本集団精神療法学会 第37回学術大会「抄録集」p.65