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JAGP41 ワークショップの紹介

2024年2月15日

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各ワークショップの概要をご紹介します。参加申し込み時の参考にご利用ください。

【自主企画ワークショップ】の紹介

3月16日(土)15:45~ 17:15
戦争体験のシェアリングに向けた試み
藤堂信枝 高林健示

 本ワークショップは,第31回大会企画ワークショップに始まり、6回目となります。77年前に唯一の地上戦が行われた沖縄戦の一場面を演じます。沖縄戦についての継承もさることながら、演じることを通して、戦争が「わたし」にもたらすことは何か、一人一人の個人的な体験として戦争を捉え、感じ、考えるためのワークショップです。シナリオはこれまでと同じものを用います。演じる役割により、視点や感じることが異なり、また、繰り返し演じることで、新たな気づきや深い理解につながると考えています。
 参加した方々と共に、終戦してもなお現在に及ぼす個人や地域社会への影響、また過酷な体験を聞く時に生じる「わたしの反応」についても、目を向け、考え、普段は語りにくい戦争について、語り合う場にできれば幸いです。

3月17日(日)11:00~ 12:30
リフレクティングをもちいた事例検討の試みー「きく」ことから「つくる」ことへー
末安民生 西池絵衣子

 集団のなかで新たな関係と将来に向かっての見通しをつくりだすためのリフレクティング・プロセス。発表者らはこれまで取り組んできている事例検討会の活動にもこれを取り入れてきた。精神科の事例検討会にはさまざまなスタイルがありますが、発表者としては「問題解決」指向ではなく、ケアの継続と新たな展開を目指してきたのでリフレクティング・プロセスは展開をひらく助けになっていることを実感しています。参加者ともこのスタイルを共有して「患者」-援助者関係に新たな創意が得られるような事例検討を考えてみたい。倫理的配慮として、事例は模擬事例を用いることにします。

3月16日(土)14:00~15:30
学校〇グループ ー自殺ー
梶本浩史 加藤隆弘 鎌田明日香 菅武史 那須里絵 野村学 廣瀨真理 松尾真規子

 本ワークショップ(WS)「学校〇グループ」は、学校や関連領域において集団精神療法的な視点や方法を活用したい人が相互交流することによって、学びや気づきが生まれることを目指しています。
 JAGP41では「自殺」をテーマにセッションを行います。JAGP41の大会テーマ「災害と継承」を意識した時に、何人かの共同企画者の中から浮かんできたテーマです。共同企画者の中には「自殺」は大会テーマからは“遠い”と感じる人や自分自身が学校で「自殺」に関わったことがなく“のれない”という人もいましたが、共同企画者間の温度差も現実だから、そのまま各々の考え方や感情を大切にして本WSに取り組むことにしました。
 語りにくいテーマであり、何らかの一つの答えが出ることもなさそうですが、それぞれの経験や感情を話せる場を作りたいと考えています。そして、こういう場をつくり続ける営みに大会テーマ「災害と継承」の「継承」の本質があると理解しています。

3月17日(日)11:00~12:30
いわゆる『Dr.Y 問題』と呼ばれる出来事と「学会のトラウマ」をめぐって ーPartⅥ 22+6 年目のワークスルーー
菊地寿奈美 浅田護 岡崎翼

 1995年、本学会の草創期から指導的立場にあった学会員が起こした事件により、学会というグループは大きな影響を受けましたが、情緒的には未消化なままに歳月を経ていました。本ワークショップ(WS)の第1回目は事件の22年後(2018年)に開催され、以降、トラウマを生じさせた「出来事」をめぐって語る場を共有してきました。今回で6回目の開催です。これまでWSの中で、参加者には我々の身近に現在も生じている様々なトラウマ的体験が想起され、触れ難いものに触れようとする切実な試みをしてきました。
 本WSの目的は「学会のトラウマ」を考え続けることですが、過去の振り返りのみではなく、現在も社会や組織、人の関係性の中で生じるトラウマや種々の境界侵犯を引き起こす出来事の背景をグループで探索することでもあります。
 当日は「出来事」の概要を簡潔に説明した後にグループを行います。
 これまで本WSに興味があったが参加しにくかった方々の参加も大いに期待しています。

3月16日(土)14:00~15:30
看護管理者さん、お集まりください ―支援する人は支援される必要があるー
月江ゆかり 白柿綾
 このワークショップ(以下、WS)は、昨年の第40回大会から実施している看護管理者による看護管理者のためのWSです。企画者自身が看護管理者として苦戦した経験を持つことから、病院や施設等で看護管理者として働いている、もしくは携わった経験のあるメンバーに呼びかけ、共に語りたいことを自由に語り合い、支え合うことができればとの思いから企画しました。
 第3回目となる今回のWSでも、これまでと同様に集まった者同士で自由に語り合うグループを実施します。病院や施設等で奮闘している看護管理者の皆さん、またこれまで頑張ってこられた看護管理者の皆さん、いつもは気になりつつ置き去りにしているかもしれない自分の思いを語り合い、自分たちでホッとできる“とまり木”のような場を一緒に作りませんか。皆さまのご参加をお待ちしております。

【大会企画・学会企画ワークショップ】の紹介

3月16日(土) 15:45~17:15
学会企画ワークショップ(倫理委員会企画)
「“私たち”の倫理綱領を作る ―『倫理綱領』改訂にあたって「前文」を考えるー」
菊地寿奈美 武井麻子 白柿綾 小川悠介 岡島美朗 嶋田博之 髙橋馨 髙橋裕子 袰岩秀章

 現在、世界的にさまざまな様々な領域で「倫理」が問われています。グループに携わる私たちにとっても、「倫理的である」とはどういうことかを改めて考えていく必要があると思います。そこで、本学会らしい“私たち”の『倫理綱領』をつくろうと、昨年度から倫理委員会が中心となって『倫理綱領』の改訂作業に取り組んできました。 
 『倫理綱領』は本学会の目的・使命・理念を表現する、本学会の根幹となるものですが、とりわけ「前文」は、『倫理綱領』のエッセンスを端的に示す冒頭部分であり、私たちが希求するものを抽象的ではありながらも、明確に表現する必要があります。今回のワークショップでは、現在検討中の「倫理綱領」の「前文(案)」を叩き台として、 “私たち”の『倫理綱領』の冒頭部分に盛り込みたい言葉や表現を、参加者とともに考えるとともに、日ごろ感じている「倫理」にまつわるさまざまな疑問や困りごとなども話し合う機会としたいと考えています。コンダクターは倫理委員会委員が務めます。

3月16日(土) 14:00~17:15
学会企画ワークショップ(相互支援委員会)
災害とメンタルへルスに関する相互支援グループ
藤信子 安部康代 高富栄 長友敦子 橋本明宏 針生江美 藤澤美穂 山本創

 日本集団精神療法学会は、2011年3月13日学術大会2日目に緊急ワークショップ「東北地方太平洋沖地震について語る会」を実施し、理事会で相互支援委員会が作られ、「東日本大震災関係者相互支援グループ」を開催していくことを決定した。阪神・淡路大震災の経験から、災害支援者が「無力感」や「罪責感」を持ちやすいため、集団精神療法という場面で他者とのコミュニケーションを体験することが、支援者の支援になると考えた。相互支援グループは、災害支援者支援と今後の長期的な支援のための支援者の育成をその目的とした。そして支援者が全国に広がったために、各地の集団精神療法の研究会の協力を得て、相互支援グループを開催してきた。その後いくつかの災害を経験し名称を「災害とメンタルへルスに関する相互支援グループ」として継続している。学術大会は3月に開催されるため、アニバーサリーの意味もあり、ワークショップを行ってきている。