本年は能登の震災と共に始まりました。海外に目を向ければ、止むことなく戦禍が続いています。コロナ禍がそのことを露わにしたように、私たちが生きている平時の日常と災害という非日常は、異なる世界線上に在るのではなく、同じ2024年現在の世界の連続線上に在ります。
災害やその支援に関する情緒的な体験は、無力感や罪悪感といった強い感情が生じたり、各々の立場や体験の差異が強く意識されてしまうため、自分自身の内でも、また他者との間ではなおさらに、扱うことが困難になりやすい性質を持っています。
「災害とメンタルヘルスに関する相互支援グループ」は、元は2011年の東日本大震災を契機として始まった、災害や支援の体験とそれを巡る感情について対話する場です。その営みを通して、各々の思考と情緒的な体験を深め、これまで、またこれから災害とその支援に向き合っていく援助者をしっかりと底支えしていきたいと考えています。
コロナ禍は減弱してきておりますが、全国さまざまな地域の方々が参加できるという利便性に鑑み、今回はオンライン開催としました。これまでに災害や支援に関わった体験の有無は関係ありませんので、興味や関心がお存りの方は、ぜひご参加ください。また非会員でそのような方をご存知であればご紹介ください。
「第10回災害とメンタルヘルスに関する相互支援グループ」
日時:2024年6月9日(日)13:00~16:00
内容:体験グループ85分×2セッション 途中10分の休憩
コンダクター:相互支援委員
使用予定のアプリケーション:Zoom
対象:日本集団精神療法学会員の方、以前に相互支援グループに参加歴のある非会員の方、日本集団精神療法学会会員から紹介を受けた非会員の方
定員:25名〈事前申し込みとし、定員オーバーの場合は先着順とさせていただきます〉
申し込み締切:5月26日(日)
申し込み(問い合わせ):以下の事項をご記入の上、sougoshien@jagp1983.comに送信してください。エントリーの確認と共に振込先のご連絡をいたします。(お名前・ご所属・職種・E-mail・日本集団精神療法学会の会員or非会員・相互支援グループに参加歴がない非会員の方は紹介者の氏名・当日に連絡の取れる電話番号)
参加費:3000円(大学生・大学院生2000円)
*研修受講証明書(学会キャンディテイト対象)をご希望の方はお申し出下さい。
*セッションは録画録音し、集団精神療法を心的外傷に、より有効に活用する研究に使用させていただく場合があります。発表に際しては、個人が特定されないようにいたします。あらかじめご了承ください。
*オンライングループ開催にあたってのお願い*
インターネットで行うリスクを回避することは難しいことをご了承ください。また、通常の体験グループと同様に守秘義務に留意してください。
今後の災害とメンタルヘルスに関する各種研修会の予定
・京都集団精神療法研究会 主催(相互支援委員会 協力)
「第27回災害とメンタルヘルスーグループ体験の中で考える」
日時:2024年7月14日(日)10:30〜16:45
会場:ウィングス京都〈予定〉
・日本集団精神療法学会 相互支援委員会 主催
「第11回災害とメンタルヘルスに関する相互支援グループ」
日時:2024年10月6日(日)〈予定〉
会場:石川県金沢市内〈予定〉
・KOBEグループ勉強会 主催(相互支援委員会 協力)
「災害とメンタルヘルスに関する集団精神療法」
日時:2024年12月1日(日)
日本集団精神療法学会相互支援委員会
委員長:安部康代
委員:高富栄、髙林健示、長友敦子、橋本明宏、針生江美、藤信子、藤澤美穂、山本創
メールアドレス sougoshien@jagp1983.com